細菌と咬み合わせの両方をコントロール

コントロール

予防意識の高い日本人
厚生労働省の平成11年の調査によると、日本人の97%以上の人が、毎日1回以上歯を磨いていることが分かりました。国民の歯に対する意識の高さがうかがえます。ムシ歯と歯周病は、細菌が引き起こす病気です。細菌を徹底的に取り除けば予防できるといわれていますが、それでもムシ歯や歯周病になる人が絶えません。

細菌と咬み合わせの両方からアプローチ
簡単そうに思える歯みがきですが、意外と難しく、歯が複雑な形をしていたり、舌、頬が邪魔をしたり、磨く場所がよく見えないと、みがき残しができてしまいます。特に咬み合わせが悪いと清掃状態だけでなく、歯に無理な力が加わって歯を痛めることに。ムシ歯や歯周病を防ぐには、細菌と咬み合わせの両方をコントロールする必要があります。

当院では、お口の中からムシ歯や歯周病をなくすために、細菌と咬み合わせの両方からアプローチする歯科診療に取り組んでいます。

歯を悪くする二つの原因

【原因1】細菌
お口の中は様々な細菌がいますが、ムシ歯と歯周病では、病気を引き起こす細菌とメカニズムが違います。

●ムシ歯ムシ歯
歯に付着している歯垢(細菌の塊)が、食べ物と一緒に入ってきた糖分を分解して酸を発生します。この酸が歯を溶かして穴をあけます。その状態がムシ歯です。

●歯周病歯周病
歯と歯ぐきの間に付着している歯垢(細菌の塊)が毒素を出すと、歯ぐきに炎症が起きます。症状が悪化すると歯槽骨(歯を支えている骨)を溶かします。歯槽骨が歯を支えきれなくなると、歯がグラついて抜け落ちてしまいます。

【原因2】咬み合わせ
物質が壊れる原因には二つあります。一つは、その物自体が腐敗したり変質することで、もう一つが力によって壊れることです。歯も同様に咬み合わせという力によって歯が割れたり、欠けたり、磨り減ったりします。特にムシ歯や歯周病の問題がある歯は、咬み合わせによって歯が割れやすかったり、歯が揺すられることによって歯周病が悪化します。

食いしばり食べ物を食べたり、唾を飲みこんだり、力を入れて食いしばったり、あるいは歯ぎしりをすると、上下の歯がぶつかり合ったりこすれ合います。それが、何十年間も続くと表面のエナメル質が擦り減っていきます。

咬み合わせが悪くなると、上下の歯が咬み合った時の、力のバランスが悪くなり、特定の歯に無理な力が加わって歯周病が悪化したり、ムシ歯リスクが高くなったり、根を痛めてしまいます。ムシ歯や歯周病を予防するには、歯に無理な力が加わらない咬み合わせに調整する必要があります。

ムシ歯や歯周病を予防

精密検査で問題点を知るムシ歯や歯周病を予防
ムシ歯や歯周病を予防するには、精密検査でお口の中を詳しく調べ、現在の問題点を探ることが必要です。精密検査を行うことで、現在の問題点と今後予測できる問題点が浮き彫りになり、それを回避する具体策がとれるようになります。

細菌をコントロールする
歯みがきで原因となる歯垢(細菌の塊)を取り除きます。しかし、汚れが残っていれば、歯を磨いても、ムシ歯や歯周病ができてしまいます。また、体質的にムシ歯や歯周病になりやすい人もいます。ご自分のお口の状態に合わせた歯みがき法をマスターすることで、細菌をしっかりコントロールできます。

咬み合わせをコントロールする
歯に加わる力や擦り減り方は、食習慣や食べている物、歯並びや咬み合わせ、顎の動かし方、歯の質や根の長さ、治療で使った材質や治療後の状態などによって個人差があります。食いしばり癖や歯ぎしりがどの程度の度合いなのかによっても変わってくるため、咬み合わせの状態を詳しく調べてから調整します。定期検診で個々の歯の状態やバランスを調べ、歯の表面を削ったり、盛り足したりして、1本1本の歯に負担がかからない咬み合わせに調整します。

メインテナンス

メインテナンス細菌と咬み合わせをコントロールすればそれで終わりではありません。治療後の状態を維持するには、定期検診やメインテナンスが重要です。定期検診で管理していくと、ホームケアでは行き届かない部分を補うことができ、新たなムシ歯や歯周病の早期発見にもつながります。予防のスタートは治療を終えた後からです。定期検診やメインテナンスをしっかり受けて、歯を長持ちさせましょう。

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