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2017年11月15日

咬み合せの歴史  その4

少し専門的な解説です。
咬み合せの理論は総義歯から その③
図21.jpg 図19.jpg Alfred Gysi登場
1900年代に入ると近代歯科補綴学の創始者と言われるスイスの歯科医Gysiが多くの機器を開発します。最も有名なのが1901年に開発されたゴシックアーチです。上顎と下顎が咬み合う理想的な位置と、顎を前方と右、左へ動かしたときの軌跡の記録するための機器で、現代でも使われており、世界中の全ての歯科大学で学ぶ機器です。
図5.jpg 図24.jpg 図16.jpg

1910年 側方顆路傾斜角測定装置という下顎の運動を口腔外で記録する装置として顆頭部(顎の関節部)で下顎が前へ動く軌跡の記録と、オトガイ部(下顎の前方の先端)でゴシックアーチの軌跡と口を開けたときの軌跡の記録が可能な装置を開発しました。この装置によって下顎運動を3次元での記録が可能になりました。

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2017年10月10日

咬み合せの歴史  その3

少し専門的な解説です。
図20.jpg 図18.jpg 図.jpg
咬み合せの理論は総義歯から その②
1805年のGariotの発明から1900年初頭までの約100年間は、顎や歯の形態の分析し定量化することが研究されボンウィル三角(William G.A. Bonwill)、バルクウィル角(Francis H. Balkwill)、スピーの湾曲(Ferdinand Graf Von Spee)といった一定の法則が考えられました。また、クリステンセン現象(Christensen)という下顎が動いたときの上顎の位置関係の特徴が発見され、その動きを再現しようとした機器(咬合器)が開発されました。

顎や歯の形態と下顎の動きを解析しようとした理由は、義歯に並べる歯の位置と上下の歯の咬み合わせの理想を追求するための研究でした。上下の歯が咬み合う位置の研究だけであれば難しくないのですが、下顎を前後左右に動かした時にも、全ての歯が接触することが良い義歯され(フルバランス)ました。この理論が確立した時期は不明ですが当時の文献から1800年代中旬からこの考えが主流になったようです。そのため、咬み合わせの研究がより高度になりましたが、現在でもこの理論は変わっていません。

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2017年9月25日

咬み合せの歴史  その2

少し専門的な解説です。
図23.jpg 図1.jpg
咬み合せの理論は総義歯から その①
咬み合わせの理論とは上下の歯がどのように咬み合うのが理想であるかを研究した学問です。
その起源は1805年、パリの歯科医のGariotが執筆した「口腔疾患」という書籍(写真左)の中に上下の顎の模型(歯の無い状態)の位置関係を再現しようとした器具(写真右)が記載されており、これが咬み合わせに関する初めての記載なので咬合理論の始まりだと考えられています。

この器具の目的は総義歯(歯が全く無い時の義歯)を作成する時、上の顎と下の顎の型取りをした後に上顎と下顎の模型の位置関係を再現したものです。口の外で上顎と下顎の位置関係が再現できたことによって、この器具で作成された義歯は、口の中へ装着された時に、上下の義歯がしっかり咬み合うことになります。このようにして咬合理論の研究が始まりました。

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2017年8月28日

咬み合せの歴史  その1

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咬み合せの理論は難解
咬み合わせに関する書籍は多く出版されていますが、その理論は多種多様です。そのため、私が歯科医として歩み始めた頃から最も難解な点が多い理論だと感じてきました。それは私だけではなく多くの歯科医が感じてきたようで、何年も臨床経験がある歯科医師でさえ難しいと感じていると言われる先生は多いようです。また、顎の一部で起こる顎関節症は顎の痛みや口が開きにくい、顎関節部の音だけでなく、肩こり、頭痛、姿勢や全身のゆがみ、不定愁訴まで関係するという考えもあります。その原因や治療方法には様々な考え方があるようで、中には咬み合せに関係ないという意見もあります。
このように咬み合せに関する理論は全ての歯科医師が納得できる統一の考えが少ないのが現状です。

そこで、咬み合わせの歴史を紐解くことで、その理論を私なりに分析しました。

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2017年8月22日

咬み合わせで歯が悪くなる  その10

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咬み合わせで歯を悪くしないためには
理想的な咬み合わせは、しっかり咬めても歯が欠けたり割れたりしない咬み合せの状態です。その結果、歯が長く使えることになるのです。

理想的なかみ合わせとは
・上下の歯が咬み合った時には、できるだけ多くの歯が均等に接触していること
・咬む力が歯の根の方向へ加わること
・顎を前方と左右へ動かしたときに奥歯は咬みあわなくスムーズに動く(一部の歯が引っ掛からない)
・顎の関節から異音や違和感が無い
このような状態を維持することで、歯が長く使えるのです。

ただし、毎日使う歯は徐々に擦り減るので、定期的なチェックと調整が必要です。

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2017年8月19日

顎関節症とは  その3

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顎関節症の治療方法
検査によって顎関節に、どの程度の問題があるのかを診断し状態に応じて処置を行います。
具体的な方法としては、顎関節の円盤、筋肉、靭帯に無理な力が加わらないために、就寝時はバイトプレート(マウスピースのようなもの)を装着することと、日中はできるだけ上下の歯が咬み合わないように意識してもらいます。このことによって、痛んだ顎関節の組織が徐々に治癒して正常な形態に回復します。

顎の関節が治癒するとともに咬み合わせが変化するのでバイトプレートを調整していきます。そして、症状が改善され、顎の組織が安定し、咬み合せが安定する位置を理想的な咬みあわせとします。

治療期間
治るまでの期間は顎関節の組織の問題の程度と個々の治癒能力によってかなり差がありますが、初期の症状が改善されるのに1~3ヶ月程度必要です。その後、組織が安定して症状が改善されるのには3~6ヶ月は必要です。しかし、状態によっては1年以上かかる場合もあります。

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2017年7月15日

顎関節症とは  その2

顎関節症の原因
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顎の関節は下顎の顆頭(凸)部が上顎の窩(凹)と合わさっています。その間に関節円盤(軟骨)が介在し、筋肉を靭帯で上下顎の位置が固定されています。

上下の歯が咬み合った時に、これらの組織(関節円盤、筋肉、靭帯)が正常な位置関係でない場合に、一部の組織に無理な力が加わりの炎症や破壊が起こります。特に、くいしばりや歯軋りをされる場合には、通常以上の力が顎関節に加わり発症することが多く認められます。

違った視点から、食いしばりや歯ぎしりをしても顎関節の組織がそれに耐えられる方は、顎関節に問題は起こりません。しかしながら、歯に無理な力が加わることによって歯周病が進行することや、歯が異常に擦り減ることが起こる場合もあります。

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2017年7月 4日

咬み合わせで歯が悪くなる  その9

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バイトプレート
起きているときであれば、できるだけ咬まないように意識して止めるように努力できますが、睡眠中の食いしばりやはぎしりを止めることはできません。そこで、食いしばりやはぎしりをしても歯や顎の関節に無理な力が加わらないために使うのがマウスピースです。上下の歯の間にマウスピースが介在することで歯が接触することを防げます。夜間に使用するのでナイトガードとも呼ばれます。

個々の歯の形や噛み方に適したマウスピースを作成する必要がありますし、磨り減るものなので定期的な調整が必要です。

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2017年6月 2日

顎関節症とは  その1

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顎関節症とは
顎の関節は食事の時以外にも、お話しするとき、つばを飲み込む時など、常に動かして負荷がかかっています。その他にも、咬み合せの問題や食い縛りや歯軋りなどで顎の関節に過剰な負荷がかる場合もあります。この時に、顎の関節の組織に炎症や変化が起こることや、周囲の筋肉に過剰な負担がかかることで様々な症状となることを顎関節症と呼びます。

症状は、顎がだるい、顎が痛い、口が開けにくい、口が開かない、口を開けるときに顎の関節(耳の前あたり)で音がする、咬みにくい、どこで咬んだらいいのかわからないなどです。
時には頭、首、肩、腰に症状が出る場合もありますが、これらは間接的なことだと認識する必要があります。

最近の研究では膝や腰と同様に年齢と共に顎の関節が変形することで咬み合わせも変化することもあり、そのことが原因で顎関節症が起こると考えられています。

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2017年5月10日

咬み合わせで歯が悪くなる  その8

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はぎしり と 食いしばり
はぎしりや食いしばりは歯を長く使ためには大敵です。
なぜなら、上下の歯が強い力で咬み合った状態でギリギリと歯に無理な力が長時間、加わり続くからです。このことによって歯が磨り減るだけではなく、歯がしみる、冠や詰物が外れる、歯が欠ける、歯が折れる、歯周病が悪化することなどによって歯の寿命が短くなるからです。

特に歯周病は、歯槽骨(歯を支える骨)が少ない状態で無理な力が加わるため、歯周病の進行を速めてしまうことで歯を失います。

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2017年4月 4日

咬み合わせで歯が悪くなる  その7

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歯の根が割れる
歯の根が割れる
靴、机、椅子、ペン、服、車、自転車などなど、どんな物でも無理な力が加われば壊れてしまいます。歯も同じで無理な力が加われば壊れてしまいます。特に歯髄(歯の神経)を失った歯は割れやすいのです。その理由として歯髄を失った歯は中心部にある歯髄とその周囲の歯質を除去するため歯が薄くなります。また、歯髄を失うと歯の栄養が絶たれるので歯の強度が低くなります。そのため、歯に無理な力が加わると歯の根にひびが入ったり割れたりします。
その結果、歯を失うことになります。

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2017年3月 4日

咬み合わせで歯が悪くなる  その6

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歯周病がより悪化する

歯周病は歯槽骨(歯を支える骨)を失う病気です。
歯を支える骨が少なくなった歯は咬む力に耐える能力も少なくなります。そのため、歯周病によって歯槽骨が失われた歯に強い咬む力が加わると、歯槽骨はその力に耐えられなくなり吸収します。この結果、歯周病がより進行してしまいます。

このように、歯周病によって咬む力に耐える能力が低くなっているので、咬みあわせによって歯周病をより悪化させてしまい、歯を失うことになるのです。そのため、歯周病の歯に対して咬み合せの管理と調整は歯を長持ちさせるためには必須なのです。

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2017年3月 3日

咬み合わせで歯が悪くなる  その5

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歯と歯ぐきの境が欠ける
歯の根が削れてきていますので「歯磨きの力を弱くしてください。」「横磨きは止めてください」と言われたことはありませんか?

なぜ、歯ブラシの毛先が当たりやすい歯の凸のところより凹の所が削れてしまうのでしょうか?
実はこれらの多くは歯磨きで削れたのではなく、咬み合わせが原因で欠けるのです。
歯は硬いエナメル質で覆われていますが、歯と歯ぐきの境目のエナメル質は薄いため、歯ぎしりや食いしばりなどの通常以上の力が歯に加わると、薄いエナメル質の部分が欠けてしまうことがあります。その結果、ムシ歯でエナメル質に穴が開いたのと同様の状態になるので歯がしみる原因になります。また、「咬みあわせで歯が悪くなる」その2で解説したように、外傷による歯髄の炎症によってもしみがおこります。

また、歯と歯ぐきの境目が欠けることが進行すると歯が折れることもあります。折れた部分が歯の根まで達していれば、その歯を保存することは難しくなり、咬み合わせで歯を失うことになるのです。

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2017年1月28日

咬み合わせで歯が悪くなる  その4

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歯には問題が無いのに痛い

歯が痛くて歯科医院に行ったのに、「むし歯も歯周病なくて問題ありません」と言われたことはありませんか?「でも、痛みがあるのはなぜ?」また、先週は痛かったのに今週は痛みがなくなって、調べてもらったけど「むし歯はない」と言われたけど、先週の痛みは何だったの?

これらの多くは咬み合わせが原因で痛みが起こった可能性があります。
では、なぜ痛むのでしょうか???

上下の歯は、毎日かみあっています。通常の力で歯や歯の周囲の組織が耐えられる力の範囲であれば問題は起こらないのですが、通常以上の力が加わってしまった時には「痛み」が起こります。歯軋りや食いしばり、咬み方や食べたもの、咬み癖などのよって起こります。
例えば、打撲と同じように考えていただければよいです。痛みを感じだした数日前から、歯に無理な力が加わったから痛みを感じているのです。また、歯に無理な力が加わらなくなったので痛みが消えたのです。

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2017年1月27日

咬み合わせで歯が悪くなる  その3

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ムシ歯でもないのに歯がしみる
冷たいものや甘いものがしみるようになって歯科医院に行ったのに「むし歯ではなく知覚過敏ですね」と言われたことはありませんか?実はこれも咬み合わせの原因が多いのです。
歯の中心部には一般に神経と言われる歯髄があり血管、リンパ管、神経線維などがあります。歯に無理な力が加わるとこの歯髄が炎症を起こしてしみるようになるのです。
例えば、打撲で強く打ったところは炎症が起こります。その部分は過敏になり少し触っただけでも痛みを感じてしまいます。歯髄も同様で炎症が起こると通常より過敏な反応が起こります。

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2016年12月27日

咬み合わせで歯が悪くなる  その2

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冠や詰物が外れる
治療した冠や詰物が外れるのはどうしてでしょうか?
新たな虫歯、材質の劣化もあるのですが、咬み合わせの問題によって外れる場合がよくあります。なぜなら、冠や詰物がゆすられるような無理な力が加わると、接着してあるセメントが失われ冠や詰物が外れます。また、セメントが失われ隙間ができてしまと、そこから虫歯になります。また、冠や詰物に無理な力が加わると磨り減って穴が開くことや変形してしまいます。単に冠や詰物が外れただけならば元に戻せばよいのですが、歯が欠けたり、歯が割れてしまうと保存不能の状態になることもあります。

物は力によって壊れることと同様に歯も力によって壊れるのです。

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2016年12月26日

咬み合わせで歯が悪くなる  その1

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歯の痛みや歯を失う原因の多くはむし歯と歯周病なのです。ところが、咬み合わせが原因で痛みや歯を失うこともあることは、あまり知られていないことですが、意外と多いのです。

咬み合わせで歯がしみたり痛くなる
上下の歯は食事のとき、つばを飲み込む時、力を入れる時、集中する時なども咬み合っています。また、食いしばりや歯軋りをする方は寝ている時にも咬み合っています。つまり、食事のとき意外に咬み合っていることが意外と多いのです。しかも、かなり強い力で長時間、咬み合っている場合が少なくないのです。

この時、全ての歯が均等に咬み合っていればよいのですが、一部の歯だけに強い力が加わってしまうと、その歯には無理な負担がかかり、症状として歯がしみたり痛みが起こることがあるのです。いわゆる打撲による痛みと同じようなことなのです。これがひどくなると歯を失う原因にもなるのです。


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飛田歯科医院
院長 飛田晴康

飛田歯科医院 院長 飛田晴康

医院サイト:
http://www.tobitadc.jp/

こんにちは。飛田歯科医院の三代目院長・飛田晴康です。
当院は、大正13年、祖父が開院して以来80年以上にわたり、地域の皆さんの歯の健康を守り続けてきました。平成17年、二代目の父の後を受け、三代目院長として私がその後を引き継ぎました。
ご年配の患者さんの中には、父の時代から通ってきてくださる方もあり、折に触れて父と思い出を話してくださいます。
そんな話を聞いていると、父、そして祖父は患者さんにとって重要な存在であり、信頼されていたのだということがひしひしと伝わってきて、改めて「歯のホームドクター」としての責任を強く感じています。

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