ムシ歯や歯周病の予防の基本は、メインテナンスです。メインテナンスには、「セルフメインテナンス」と「プロフェッショナルメインテナンス」の2種類があります。いずれも大切ですが、毎日行うセルフメインテナンスは特に重要です。セルフメインテナンスは、患者さんが行なう口腔ケア(ホームケア)で、毎日の歯みがきが該当します。毎日のことですが、正しい歯みがきの仕方を知っている方は意外と少なく、歯を磨いているのにムシ歯ができる方も少なくありません。そうした方でも、当院の歯ブラシ指導で歯みがきのコツを身につけると、お口の中がどんどんキレイになって歯が健康になっていきます。
一人ひとりに合わせたきめ細かな指導
予防のためには日々の管理は最も重要です。けれども、毎日の習慣にすることは大変なこと。そこで、その方にとって清掃効率や使いやすさを考慮した、最も適した道具と使い方を話し合いながら探していきます。このことで、日々の歯みがきの負担を軽減します。
歯の表面だけを磨いていると、がんばって歯みがきをしても、ムシ歯や歯周病になることがあります。歯と歯の間、歯ぐきと詰め物や被せ物との間には、汚れがたまりやすく、歯間ブラシやデンタルフロスを使わなければ、汚れは落とせません。また、きちんと歯ブラシが当たっているつもりでも、上手く当たっていない場合もあります。
歯ブラシ指導では、歯科衛生士が患者さんの口腔内の状態に合わせた指導をいたします。歯ブラシの使い方はもちろん、歯間ブラシやデンタルフロスの使い方まで、汚れがきちんと落ちる、歯のみがき方を説明いたします。
歯科衛生士がていねいに指導いたしますので、当院の歯ブラシ指導で、ムシ歯や歯周病のない、健康なお口を作りましょう。
<歯を健康にする歯みがきのポイント>
・個々に適した道具の使い方の指導を受ける
・歯みがきが苦手な部分、問題が起こりやすい部分を知る
・定期的に汚れを落としてもらい、苦手な部分の清掃方法を確認する
歯を健康にする歯みがきのポイント
歯を健康にする、歯みがきのポイントは、「歯ブラシ選び」、「フッ素の使用」、「歯冠の清掃」の3つがあります。
【1】歯ブラシ選び
歯ブラシを毎日使っていると、毛先が磨耗して弾力性も失われます。毛先が反り返っていたり、台座からはみ出していると、歯にこびりついている歯垢をキレイに落とせません。毛先が開いてきたら交換の目安。毛先によって汚れの落ち方も変わってくるので、毎回同じ種類を選ぶようにしましょう。色々な種類がありますが、スタンダードでコストパフォーマンスのいい物で充分です。
【2】フッ素を利用する
フッ素はWHOでもムシ歯の予防効果を認めている物質で、歯質を強くしたり、酸によって溶かされた歯を修復したり、ムシ歯菌の増殖を抑える働きがあります。毎日の歯みがきでは、フッ素入りの歯みがき剤や洗口剤を使うといいでしょう。また、定期的に歯医者さんで高濃度のフッ素を塗布すると、歯質が強くなり、より高い予防効果が期待できます。特に小児期のお子さまには、フッ素が効果的です。
市販の歯みがき剤にもフッ素を配合した色々な種類の物(フッ素の量は基本的にどれも同じ)が出回っていますので、フッ素入りを選ぶといいでしょう。なお、フッ素がお口の中に残っている時間が長いほど予防効果が高くなります。必要以上にすすがないようにしましょう。
【3】歯間ブラシやデンタルフロスの使用
歯と歯の間は、ムシ歯になりやすい場所です。歯ブラシの毛先が届かないので、歯間ブラシやデンタルフロスを使って、しっかり汚れを落としましょう。
電動歯ブラシで歯みがきをパーフェクトに!
当院では、歯みがきの効果をより高めるために、電動歯ブラシの使用をおすすめしています。電動歯ブラシは、手を動かして、汚れを落とす歯ブラシです。普通の歯ブラシと違いパワーがあるので、歯垢の落ち具合が全く違い、お口の中をより早くよりキレイにすることができます。様々な種類がありますが、当院で実際に使い、効果を感じたタイプをご紹介しています。
電動歯ブラシのメリット
電動歯ブラシの最大のメリットは、歯にブラシを当てただけで、汚れが短時間でキレイに落とせることです。色々な種類がありますが、回転数が少なかったり、柄が短いと使い勝手が悪くなり、手で落とした方がキレイになる場合もあります。また、普通の歯ブラシと扱い方が違いますので、みがき方のマスターも必要です。
電動歯ブラシをメインにし、外出先などでは、普通の歯ブラシを使うのが、理想的な歯みがき方法だと考えます。歯ブラシ指導では、電動歯ブラシの使い方も指導いたしますので、詳しく知りたい方は、スタッフまでお声をかけてください。
電動歯ブラシと手用歯ブラシの違い
電動歯ブラシと手用歯ブラシの違いをお部屋の掃除に例えれば、「ほうき」と「ちりとり」での掃除と、「掃除機」との違いです。短時間に効率よく掃除ができるのは掃除機です。ところが高級な掃除機を使っても、その特性をうまく使えなかったら、「ほうき」と「ちりとり」よりも綺麗になりません。電動歯ブラシも同様で、うまく使いこなせば短時間に綺麗にできます。つまり道具は使い方が大切なのです。