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飛田歯科図書館 vol.05 『 100年前の世界一周 』

医院の待合室に置かせていただいている本を紹介しております。
解説はあくまで私の偏見ですのでお許しください。
「100年前の世界一周」
ある青年が撮った日本と世界
Waidemar Abegg
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1973年ドイツベルリンに生まれた裕福な家庭に生まれた青年が南ドイツカメラ製作所とカールツアイス社の2台の写真機を携えて世界1周したときの記録写真集です。
1905年4月ドイツを出発して大西洋を渡り、自由の女神に迎えられアメリカ大陸に到着します。ニューヨークでは車と電車が行き交い高層ビル群の摩天楼など、既に近代化された町並みで、ブルックリン橋にアイロンビルなど今と変わらない風景も映し出されています。
また、ワシントンのホワイトハウスやナイアガラ、大都会のシカゴ訪れています。その後は、鉄道と船を使って大陸を西へと渡りますが、その間イエローストン、グランドキャニオン、ロッキーなどの大自然と共に西部劇に出てくるようなカウボーイの写真もあります。
そして、11月にはアメリカ大陸を離れハワイを経由して12月末には横浜に到着します。日露戦争直後の明治28年の日本は人力車と和装に日本髪と木造家屋でアメリカと比較すればその格差が良くわかります。
ただ、日本を訪れた彼の評価は日本の美しさに衝撃を受け、全てが不思議な国だと感じながらも気に入って4ヶ月も滞在します。人々や家の中、おいらん道中や富士山も多く撮影されており当時の様子がよくわかります。
その後は朝鮮半島、中国、を経由してシンガポール、ジャワ島に渡りインドのガンジス川の沐浴やタージマハルに訪れます。当時のアジア諸国の服装は独自の民族衣装で写されている建物や船を欧米と比較すると近代化の格差がよくわかります。
そしてインド洋を渡り既に開通しているスエズ運河を経由して、ヨーロッパの到着しアルプスを越えて1906年秋にドイツに戻ります。その後は、2回の戦争をドイツ人としてくぐりぬけ、スイス国民となって移り住みます。
77歳になった時に、戦争前に訪れた世界各国の写真を見ながら書いた回想録がこの書籍です。初期のカメラにしてはきれいな写真ですので、パラパラと写真を見るだけでも楽しい本ですので手に取ってみてください。
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