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保険外診療歯科治療
保険外診療の価値 その7
私の健康保険内と保険外の違いは vol.5
歯を治療する時の理想の歯科材料とは
<冠や詰め物に関して>
口の中で使われる金属は何がいちばん良いかと聞かれたら、私は高カラットの貴金属ですとお答えします。その理由のひとつが冠や詰め物を作成する時の精度が高いからです。歯科医は治療する歯の型を採って技工士に渡します。技工士はその歯型にできるだけ適合(ぴったりあう)が良い冠や詰め物を作成するのですが、最も歪が少なく正確に作成できるのが貴金属なのです。このぴったり歯にあうことが重要な理由は、冠や詰め物と歯との隙間がないことはムシ歯や歯周病の原因の歯垢が付着しにくく、付着しても除去しやすいからです。また、冠や詰め物の歴史の中で最も古くから使われ続けてきた実績もあるからです。
もうひとつの理由が貴金属は歯より少し柔らかいので咬み合う歯を傷めることが少ないのです。
歯は上下の歯が毎日毎日ぶつかり合うので咬み合せは必ず磨耗します。そのため、徐々に磨り減るのですが、歯より少し柔らかいので無理な咬み合わせになっても、冠や詰め物が磨り減ってくれることによって歯に加わる無理な力を逃がしてくれます。本来、咬み合わせは変化するので定期的にチェックを行う必要がありますが、食いしばりや歯軋りをされている方は、通常以上に無理な力が加わりやすく歯が磨り減る量も多いので注意が必要になります。
但し問題点もあります。貴金属は金属なので口の中では目立つことです。治療されているところが多くなればお口の中が金属だらけでキンキラしてしまいます。そのため審美面も考慮しながら、一番奥の歯や目立たないところなど適切な使い方が必要になります。もう一点、金属アレルギーの問題はアレルギーがある方やその心配がある方への対処は必要ですが、長年に渡ってお口の中に金属が入っていても問題がない方が多いのも事実です。