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咬み合せの歴史  その22

少し専門的な解説です。
「咬み合せの歴史」を書くに際し、大阪歯科大学図書館が所蔵している咬合、顎関節、総義歯の書籍と関連する学会誌約350冊に加えて、「オクルージョンの臨床」第2版の訳者の川村貞行先生から頂いた1900年代初頭からのアメリカで発表された咬合に関する論文、初期のナソロジーの大家の舘野常司先生から当時のお話と資料を頂き、金属焼付けポーセレン開発者の桑田正博先生からも当時のお話と資料を頂きました。
これらの情報を年代別に分類分析し、咬合理論の経時的変化を踏まえてまとめています。
PMS、Dawson その⑨
1961年Schuylerは
「前歯誘導の機能とその重要性」と作業側の中切歯から最後臼歯までの全ての歯牙によって側方圧を分担させるグループ・ファンクションド・オクルージョンを提唱します。
PMS、Dawsonグループの下顎運動時の咬合様式の歴史はSchuylerが1947年に非作業側接触を削合することを提唱しています。つまりこの時点で下顎運動時は作業側の頬側、舌側の接触が最善とされたため、フルバランスから脱却しました。1961年には作業側の舌側の接触を排除して、中切歯から最後臼歯までの全て作業側の頬側によるグループ・ファンクションを提唱されたことになります。
図111.jpg
1972年 Pankeyは診療哲学である診査診断から患者教育、治療手法、経営から歯科医としての人生哲学にまで及ぶ理論とそれを実践するための治療方法としてのPMS理論を伝えるためにパンキーインスティチュートを開講します。
Pankeyは1989年に亡くなりますが、私が歯科大学を卒業した1985年、CDCの創立25周年記念行事がPankeyを招いて旧東京八重洲ホテルにて講習会が行なわれました。大阪歯科大学を卒業した直後でしたが、ODRGに所属していた大学の同級生にすすめられて受講しました。
私の世代でPankeyの講義を直接聴いたことがある方はかなり少ないと思います。但し、卒後直ぐの私にとってその内容を理解することは殆ど不可能でしたので2日間の講演会は睡眠学習でした。