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咬み合せの歴史  その40

少し専門的な解説です。
「咬み合せの歴史」を書くに際し、1911年に創立した大阪歯科大学の図書館が所蔵している咬合、顎関節、総義歯の書籍と関連する学会誌約350冊に加えて、「オクルージョンの臨床」第2版の訳者の川村貞行先生から頂いた1900年代初頭からのアメリカで発表された咬合に関する論文、初期のナソロジーの大家の舘野常司先生から当時のお話と資料を頂き、金属焼付けポーセレン開発者の桑田正博先生からも当時のお話と資料を頂きました。
これらの情報を年代別に分類分析し、咬合理論の経時的変化を踏まえてまとめています。
国内で出版された書籍の中でナソロジーの書籍
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ナソロジーの書籍だと分類した理由は、著者が1979年国際ナソロジー学会アジア支部の発足した時の主要メンバーであることと、書籍の内容がナソロジーの基礎であるP.K.Thomasの咬合面形態と咬合接触、臼歯から修復してから犬歯を含めた前歯を修復することで臼歯離開咬合とする治療方法である点です。但し中心位の誘導方法の見解には時代とともに変更がみられますが、中心位と最大咬頭嵌合位は一致させています。
以上の分類基準からナソロジーの書籍は1970年代に7冊、1980年代に2冊、1990年代が1冊、2000年代に4冊出版されています。国際ナソロジー学会誌は1982年に創刊され1999年からはナソロジー以外の理論も掲載されるようになり咬み合せの科学となるので明かにナソロジーと思われる掲載内容のみを参考にしました。