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咬み合せの歴史  その50

少し専門的な解説です。
「咬み合せの歴史」を書くに際し、1911年に創立した大阪歯科大学の図書館が所蔵している咬合、顎関節、総義歯の書籍と関連する学会誌約350冊に加えて、「オクルージョンの臨床」第2版の訳者の川村貞行先生から頂いた1900年代初頭からのアメリカで発表された咬合に関する論文、初期のナソロジーの大家の舘野常司先生から当時のお話と資料を頂き、金属焼付けポーセレン開発者の桑田正博先生からも当時のお話と資料を頂きました。
これらの情報を年代別に分類分析し、咬合理論の経時的変化を踏まえてまとめています。
日本国内での咬合理論の歴史 ナソロジー ⑩
ナソロジー学会のその後
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1960年代からナソロジーは徐々に注目を集め、1979年から国際ナソロジー学会アジア支部が創設され学会誌が創刊されましたが3年後の1982年には日本顎咬合学会誌となりました。そして1999年から日本顎咬合学会誌の「咬み合せの科学」となります。その内容も徐々にナソロジーを基本とした考えは無くなり、広く歯科一般の考えを掲載する学会へと変容していきました。このことを舘野先生に確認したところ、色々な考えを受け入れるほうが良いと思うとのことでした。
私は1985年に歯科大学を卒業し東京に就職した時は殆どの勉強会でナソロジーが最も支持されていた咬合理論でしたが、数年後には徐々に色あせていくように感じていました。