歯磨きの習慣と仕上げ磨き vol.1
(母乳とムシ歯から引用)
歯を磨くという習慣は、お口の健康を守っていくために大切な習慣です。しかし、子供にとって歯磨きの大切さは理解できません。その上、はじめから上手に磨くことはきません。そこで、子供にとって楽しい遊び道具の一つ、もしくは嫌いではなく毎日使う道具と感じてもらうことが最初の目標です。まずその手始めとして、口に何でも入れるようになり歯が生え始めたら(生後6ヶ月前後)歯ブラシを持たせてお口の中に入れる道具の一つにすることです。あくまで歯を磨くことが目的ではなく、生涯に渡って使う歯ブラシという道具に慣れて好きになってもらうことで、歯を磨く習慣の始まりにするのです。
歯を磨く習慣が付いてから、子供が自分の力では磨けないところを、保護者が磨いてあげるのが、仕上げ磨きです。大切なのは、自らの力で磨けるようになるまでの補助だという認識です。お手伝いする所が少しずつ少なくなるように、教えながら仕上げ磨きをしてください。但し、あせってはいけません。永久歯が生えてくるまでに時間をかけて少しずつ少しずつ自らの力で磨けるようになるまでお手伝いをしてあげてください。
母乳育児のすすめ vol.5


昔の歯科医は違った
これは歯科医師会に保存されていた歯科関係の啓蒙するための古い書籍です。出版された年代は不明ですか女性の髪形からおそらく明治初期だと思われます。
挿絵の下に書かれていることは
「母乳は吸う力の運動によって顎の発育が良く歯並びも良い」
「牛乳は吸う力がさほどいらぬから顎の発育が悪く歯並びも悪い」
このように昔の歯科医師は母乳の重要性を伝えるためにこのような本を出版していました。
ただ、「子供のために出来ること その8」のようにムシ歯が多発した高度成長時代に今まで貴重とされていたお菓子やジュースが気軽に手に入るようになり糖分の摂取が急激に増加したことが背景として考えられます。
その時代に乳幼児のムシ歯が急増し母乳を続けている場合が多かったため、母乳が悪者になったようです。
母乳育児のすすめ vol.4
(母乳とムシ歯から引用)
ムシ歯から子供を守ろう
繰り返しになりますが、ムシ歯を予防するための第一歩は子供の口への細菌感染を少なくすることです。そのための第一歩がお母さんのお口の健康が大切になるのです。つまり、お母さんのお口の中がムシ歯や歯周病の無い管理された健康なお口の状態を維持されていることです。出来れば妊娠される前にお口の問題を全て解決された状態、つまり細菌を可能な限りコントロールできていることです。その状態であれば大丈夫です。
2つ目に砂糖がお口の中に入らない食習慣を維持していることです。砂糖さえお口の中に入ってこなければいいのです。確かに離乳食の中にも調理の上で砂糖が含まれることもありますが、その程度は気にする必要はありません。あくまで、お菓子やジュースなどの甘い嗜好品を授乳中は避ける事が大切なのです。
3つ目が歯に付着した歯垢を取り除くことですが、これはなかなか難しいのです。赤ちゃんに歯磨きの大切さやムシ歯は全く理解できません。だから歯を磨く必要性はわからないので機嫌がよいときには歯を磨けるかもしれませんが、毎日毎日確実に歯垢を除去できる歯磨きは不可能に近いことなのです。だからこそ、前記の2つが重要なのです。