
10月例会
毎月、神戸で開催されている恒例の勉強会に参加してきました。
今回の発表は神戸市西区で開業している同級生で歯科医療の歴史から未来に対する提言でした。
日本の歯科医療は700年代から始まり、明治時代に今の原型が確立されたようです。当初は医科と同様にドイツの考えが導入されましたが、歯科だけはアメリカの考えが導入された歴史など、国策としての歯科医療の歴史とその背景を分析した内容でした。その歴史を踏まえて、医科歯科連携の中で「歯科口腔外科」の取り扱いと可能性、予防歯科の新たな可能性に関しての提案した内容でした。
メンバーの中で最も法律、行政に関するの知識と、経営能力に優れており、その情報を得るための日々の努力にはいつも頭が下がります。このような友人と25年以上も毎月続いているこの勉強会に在籍できていることはありがたいとつくづく思います。
余談ですが今年もあと2ヶ月しかないのに8回も講習会、勉強会に参加予定です。んんん、、、

先週末は恒例の大阪での例会が行なわれ、
今回の発表は大阪デンタルリサーチグループに1980年に入会され大阪で開業されている先生でした。
ここ数年の間にご本人も奥様も病気をされて医療機関にお世話になったときに、医師と患者の関係を再認識されたお話でした。受診された時には担当の医師から様々なデータを提示され納得ができるまで質問さしたり、ご自身なりに調べて分析されたようです。しかしながら治療方法を選択される時、主治医が最善と考えられる治療方法を受けることをにされたそうです。
なぜなら、全てを知り納得することはることはできないので、どの治療方法が良いかではなく主治医を信頼できるか否かという結論でした。
私たちも、日々患者さんに様々なことを説明しています。説明した内容を理解して納得されて治療方法を選択されていると思いがちです。しかしながら、私たちが良いと思う治療方法に誘導していますし、治療内容ではなく人として選ばれて治療を任せてもらえていることだと再認識できました。
最後に、大阪デンタルリサーチグループに入会されて40年近くなられますが、この会で多くのことが学べたことに感謝していると述べられました。
医院の待合室に置かせていただいている本を紹介しております。
解説はあくまで私の偏見ですのでお許しください。

世界遺産 夜景編
世界遺産の写真集はたくさん出版されていますし、医院にも数冊あります。
「世界遺産 夜景編」というタイトルを見たときには「ネタ切れの写真集」だよね。と思いましたが、手にとって数ページ見たら「お!!新たな発見」「なかなかきれい」と見入ってしまい購入することになりました。
世界遺産の建物や風景の数々の写真集なのですが、夜景でしか見えない風景が広がっています。個人的に目を見張ったのはルン大聖堂の他の建物とは違う独特の照明、イランのモスクは真っ黒な背景にタイルの壁面、リオ・デ・ジャネイロの夜景は海と山と町のコントラスト、はケが映えます。
照明の色や当て方、夕日や星空などの背景の違いから独特の写真集として見ることができます。

親知らずを残された場合
残りの人生はあと何年ですか
歯が少ししか出てない状態で歯ぐきに埋まっている場合は、歯ぐきが炎症が起こりやすくなります。まして一番奥の歯で歯ブラシが届きにくいため、虫歯や歯周病になりやすい状態です。
年齢と共に免疫力が低下すると問題が起こりやすくなります。
このように条件が悪い親知らずを虫歯や歯周病にしないように、
毎日毎日しっかりと管理して、問題が起こらない可能性をどの程度だと考えられていますか
他の歯が悪くなったら親知らずを使える。
という考えも聞きます。でも、他の歯を大切にするためには無いほうが有利なのでは?
少し専門的な解説です。
「咬み合せの歴史」を書くに際し、大阪歯科大学図書館が所蔵している咬合、顎関節、総義歯の書籍と関連する学会誌約350冊に加えて、「オクルージョンの臨床」第2版の訳者の川村貞行先生から頂いた1900年代初頭からのアメリカで発表された咬合に関する論文、初期のナソロジーの大家の舘野常司先生から当時のお話と資料を頂き、金属焼付けポーセレン開発者の桑田正博先生からも当時のお話と資料を頂きました。
これらの情報を年代別に分類分析し、咬合理論の経時的変化を踏まえてまとめています。

咬み合せの理論は総義歯から その②
1805年のGariotの発明から1900年初頭までの約100年間は、顎や歯の形態の分析し定量化することが研究されボンウィル三角(William G.A. Bonwill)、バルクウィル角(Francis H. Balkwill)、スピーの湾曲(Ferdinand Graf Von Spee)といった一定の法則が考えられました。また、クリステンセン現象(Christensen)という下顎が動いたときの上顎の位置関係の特徴が発見され、その動きを再現しようとした機器(咬合器)が開発されました。
顎や歯の形態と下顎の動きを解析しようとした理由は、義歯に並べる歯の位置と上下の歯の咬み合わせの理想を追求するための研究でした。上下の歯が咬み合う位置の研究だけであれば難しくないのですが、下顎を前後左右に動かした時にも、全ての歯が接触することが良い義歯され(フルバランス)ました。この理論が確立した時期は不明ですが当時の文献から1800年代中旬からこの考えが主流になったようです。そのため、咬み合わせの研究がより高度になりましたが、現在でもこの理論は変わっていません。